昼闇山(1841m)
個人山行sue
【日 時】 2019年4月6日
【天 候】 快晴
【山 域】 頸城
【メンバー】 solo
【時間記録】 焼山温泉6:55 – 左岸尾根取付き点9:30 – 主稜線11:15 – 昼闇山頂12:45 ~ 13:15 - 左岸尾根取付き点13:45 – 焼山温泉14:45
昼闇山はずっとずっと前に2回頂上まで行っている。会山行でも15年くらい前に前泊で登頂を目指したが、その時は計画がまずかったのか前夜の酒がうますぎたのか、頂上のはるか手前で引き返している。
ということで昼闇には3度足を運んではいるものの昼闇谷には行っていない。今回は多くのスキーヤーが賞賛する昼闇谷が目的だ。
《中川原新田から朝の昼闇山 昼闇谷にはまだ日があたらない》
焼山温泉の駐車場の隅に車を置かせてもらい出発する。焼山温泉は1月いっぱいで休業との張り紙があった。
早川谷の奥の方はまだまだ雪はたっぷりあるが、昼闇方面へのトレースは単独行1名のみ。
田んぼのあるところを過ぎるとしばらく林道沿いに進む。
《林道の途中から見える鉢山(左)と阿弥陀山(右)》
橋を渡ったところがアケビ平で一面のスギ林となっている。スギ林をぬけると視界が開けてくる。
そこから一旦昼闇谷に降りて上流側にしばらく登ってから左岸側の尾根に取付く。尾根を少し登ると昼闇谷の上部が見えてくる。
《昼闇山(奥)と昼闇谷上部 山頂へは右の稜線上をたどる》
さらに登って行くと阿弥陀、烏帽子も大きく見えてくる。
上の方に先行者が見えた。トップを替わらなければと思いつつも全然追いつけない。
この尾根は登るにつれて傾斜が急になって最後は雪壁状になる。夜中に降ったアラレが積もっていて雪が締まらない。そのうえシールにべっとり雪が張り付いて足元が非常に不安定だ。
《左から阿弥陀山南峰、北峰、烏帽子岳、去年の会山行の前烏帽子》
やっとの思いで主稜線上に出るとそこは台地状になっていて広い。この先山頂まではまだまだ遠い。先行者が雪の急斜面で苦戦しているのが遠目にもわかる。急斜面、ヤブ、落とし穴など難所が続く。
《昼闇山頂に続く主稜線》
それでも、展望は抜群だ。目の前に西海谷山稜、それに続く雨飾山、金山、その後ろに北アルプスが見える。
《秋の会山行の西海谷山稜(鋸、鬼ヶ面、駒)手前右は鉢山)
山頂の手前で先行者がスキーで降りてきたのでトレース拝借の礼を言った。彼は「初めて来たけれど大変なところなんですね」と言って昼闇谷の方に向かって滑って行った。
確かに大変なところだ。あなたがいなければ私はここまで来れませんでしたよ。
《このトレースも使わせてもらいました》
ようやく山頂まで来るとそれまで全く見えなかった焼山、火打山が突然姿を現す。感動的な光景だ。心憎いまでの演出だ。絶景を前にしばしくつろぐ。
《早川谷のキングとクイーン》
さて、次なる絶景、昼闇谷へと向かう。
山頂から急なルンゼを直接昼闇谷に滑り降りる強者もいるようだが、滑り降りるというよりも「落ちる」というレベルの傾斜だ。
自分は登ってきた道を少し戻り雪庇の切れたところからエントリーする。滑り込んだところは夜中に降った雪がサラサラの状態で残っていた。
《雪庇の切れ目から昼闇谷をのぞく》
一帯はまだ雪崩がなくきれいな状態だが、これから雪庇が落ち始めると雪崩の巣になるのだろう。
《稜線から滑り降りてきた斜面》
快適な斜面を下ると巨大なカール状地形の底に立つ。白い壁にぐるりと囲まれ、とても低山の景色とは思えない。ボキャブラリーに乏しい自分にはただ「すごい」としか言いようがない。
《写真では実感したスケールが伝わらない》
大変な思いをしても行く価値はあるところだな。