風  越  山

会山行ku-ninn20
【日時】200724日(日)
【メンバー】9人+2
【天候】曇り時々雪
【山域】菅名山塊
【地形図】馬下・村松
【時間記録】


兎平から風越山に行きたかったのだが、この小雪で風越尾根からの風越山に計画を変更する。それも今季一番の冬型でこの日だけ荒天というラッキー!?な日曜日となったのだが、集まったメンバーは9人、山が好きなんだか、暇なんだか…。

 出発時は曇りで風が強いので雲の流れが非常に速い。いつもだと大蔵集落の車道カーブからの歩きとなるのだが、林道(農道?)奥の送電線巡視路入り口まで車が入る。暖冬小雪の恩恵のひとつだろう。鉄塔を抜け、尾根道に入る。この数日で降ったらしい雪が20cmほど。この尾根道、うっすらと夏道があるらしいのだが、そのお陰でヤブがうるさくなく歩きやすい。ただ、切り口の新しい伐採木やナタ目があったりするのは痛々しい。

 歴年に付けられただろう赤テープはかなり上のほうで舞っている。それでも、400mくらいでワカンを付ける。標高が高くなるにつれガスが濃くなり、雪が降り始めてきた。キノコはとキョロキョロしながら歩くのだが、目に付いたのは10mほど上に鈴なりに付いているヒラタケだけだった。残念…。

 

<風越尾根の登り・この下でワカンを付ける>


風越山ははっきりしたピークでもなく、山頂に道標があるわけでもない。例年と感じが違い、ガスも濃いので、ピークに立ったのか立てたのか分からないが、多分山頂の一角であろう、ヤブがなく雪面が広がっている所で引き返すことにした。高度計も805mを指していた。

 そこだけは厳冬の山の様相だった。雪交じりの冷たい強風で手先や顔が凍てつく。積雪は1mくらいだろうか。昨年山での遭難が相次ぎ山岳雑誌で検証などが出ていたが、2〜3000m級の荒れ方は凄まじいらしい。私は積雪期はもっぱらヤブ尾根道を徘徊しているが、標高はせいぜい1000mを超えるくらいだ。日帰りだと自分のトレースはよほどでないと消えないし、森林限界を越えるなんてあまりないので風が強ければ林の中にすぐに逃げ込める。本当の厳しい雪山を知らない、山屋なんだよな。

 来た道を引き返し、600mくらいまで下がると風は収まり体感温度も暖かくなる。ここでテントを張り大休止とする。後から登ってきたメンバーも合流し、いつも通りに長居をしてしまった。時折日も差し始め、テントの中は立春とは思えない暖かさだった。

 下りはワカンを外したのが大失敗。まだまだ深雪の山なのであって、足が潜って大変だった。上のガスも晴れず終い。立春といっても暦の上だけの春なんだよな。でも、厳冬期の雪山にはガスが似合っちゃうのである……。


<ワカンを外した下り・下界はガスが晴れてきていた>