小松原湿原@今日もウロコ板が呼んでいる№2


個人山行(なんちゃってテレマーク)
【日  時】 2023年3月15日(水)
【メンバー】 M
【天  候】 快晴・無風
【山  域】 苗場山
【地 形 図】 赤沢
【実録時間】 ゲレンデトップ9:00 - 畑トップ9:38 - 下の代11:10 - 中の代11:58
      - 上の代12:26 - 小松原小屋12:39 - 上の代12:50 <昼の憩い> 13:43
      - 畑トップ15:00 - ゲレンデトップ下15:12 - ゲレンデボトム15:27



 今週は水曜日の天気が良さそうだ.
 仕事をしている場合ではない!
 気温も上がりそうだし,これは残雪まったり登山である.
 ここは年寄りに優しい,面倒なところが全くないハイキングコース,小松原湿原に出撃である.
 
 当初は3人で登る予定であったが,やんごとなき事情により今シーズン2回目の単独登山となった.
 小松原湿原の黒倉山には,5年前の同じ時季に隊長と登った.
 霧の中,霧氷が付いたブナが綺麗だなと思った.
 ずいぶん緩いコースでもあるなとも思った.
 
 年寄りは,緩いコースに目がないのである.
 そのときは,畑の先の一旦降ったところでシールを着けた.
 今日は一人なので,シールを着けないで登ってみよう.
 
 【スキー場トップから一旦畑に向かって滑り降りる】
 
 歩き始めの畑では,早朝とて日陰はガリっぽくウロコが効きにくい.
 まだ腐っていない雪を拾って目印の廃車を繋いで畑のトップに至る.
 ここからようやく登山となる.
 
 【畑はここで終わり】
 
 夏道なりに進むと一旦降ることになるが,ここは右手の杉林を経由してほとんど降らずに本来ルートに乗る.
 
 【畑のどん詰まりからわずかに下ると,すぐにブナ林】
 
 
 【暑いので、ブナ林の日陰に助けられる】
 
 
 【地形は複雑,尾根を外さなければ問題なし】
 
 あとは,ほぼ夏道なりにブナの尾根をどこまでも登る.
 ウロコ板ではシールに対して登られる角度が緩くなるが,下の代,中の代,上の代の各湿原に出る手前以外は,ほぼジグを切ることなく登ることができる.
 それでも,ご存じのとおり平らに見える山道も細かいでこぼこはあるもので,シールであればそのまま直進できるが,ウロコ板では,そのたびに大回りをしてやり過ごさなければいけない.
 
 【下の代,奥に日陰山と黒倉山】
 
 
 【ここにも真実の口現る】
 
 
 【素晴らしいブナ斜面,ウロコでも登りやすい雪】
 
 
 【中の代手前】
 
 
 【上の代】
 
 そうなんです,シールなしでは上の代にたどり着くころにはくたびれました.
 くたびれ果てました.
 当初は黒倉山に登って苗場山を拝もうかと密かに考えていたが,もはやそんな余力は残っていない.
 年寄りは精も根も速やかに尽きるのである.
 本日の目的地を小松原小屋に直ちに切り替えて上の代を横断する.
 
 【小松原小屋にはダケカンバのアーチをくぐらなければいけない】
 
 
 【小松原小屋,スノーモービルの先客があったようだ】
 
 小屋を訪れるのは二度目だ.
 雪の季節は初めてである.
 小屋は谷底っぽいところにあって,小屋に入るにはかなり除雪をしなければならない.
 一人だし,とてもそんな元気はない.
 景色のいい上の代まで回れ右をして昼とする.
 
 【上の代のへりで昼の憩い】
 
 
 【守門岳が堂々と見える】
 
 
 【越後三山】
 
 快晴,無風でジャケットを着なくても暑いくらいである.
 水分補給が体に沁みる.
 
 上の代からは越後三山が良く見える.
 守門岳も意外と堂々と見える.
 守門黒姫も良く分かる.
 
 後は滑って帰るだけ,とはいかなかった.
 帰る頃には雪は腐って見事にストップ雪になっていた.
 なっていたが,日陰の雪はそれなりに滑る雪のままである.
 滑る雪とストップ雪がランダムに現れる.
 疲れます.
 
 それでも,下の代から下は完全に雪も腐り,全てストップ雪となり,気を使うことなく滑ることができる.
 できるが,ストップ雪の上,多少の登り返しもあるし,半分以上は歩いていたような気がする.
 
 【畑のてっぺんからスキー場トップ,奥に見える山は黒姫山か】
 
 ようやく畑のトップに出る.
 ようやくスキー場のトップが見える.
 ようやく大きな大きな段々畑を滑って,スキー場トップ下に至る.
 ここは,登り返さずにその下に付いている農道を経由してスキー場のコースに出る.
 やれやれである.
 
 もう,ここはスキー場のコースである.
 何も考えなくても自然に滑り降りることができる.
 長かった本日の登山は,もう終わった,と.
 しかし!そこに落とし穴が待っていた.
 
 コースの出て,そのまま重力に任せて滑っていたら,あれれ,あれは本日早朝,一番乗りのスキー場のトップに行く第6リフトではないかい.
 これは,目の錯覚ではないかい,とも道産子なったつもりで思ったが間違いなく第6リフトであった.
 下に降りるには,再びそのリフトに乗って,トップに戻ってから滑り降りるか,ゲレンデを途中まで登り返して本来コースに出るかである.
 このままリフトに乗ってトップに行っても再び第6リフトにやって来そうな気がするのは私だけではないだろう.
 ということで,むなしくゲレンデを登り返した年寄り約1名であった.
 なめてました,小松原湿原.
 忘れてました小松原湿原,斜度が緩いということは世の道理,距離が長いのである.
 小松原湿原,たった一つ面倒なことがああった,距離が長い!
 教訓!
 持っているシールはちゃんと使おう!