博士山本峰@黄金沢経由【ゴールデンルート】


個人山行(なんちゃってテレマーク)
【日  時】 2023年2月18日(土)
【メンバー】 M,ゲスト3人
【天  候】 晴れ
【山  域】 博士山
【地 形 図】 博士山
【実録時間】 登山口08:20 - 1446m標高点・本峰間鞍部11:22 - 山頂11:38 <昼の憩い> 12:29 - 登山口13:19



 今シーズン初めての博士山に突撃である。
 国道401号線からの王博士,博士山を覚えてから久しく遠ざかっていた黄金沢経由での本峰突撃である。
 記録を確認すると,なんと14年ぶりの突撃である。

 博士山といえば,数年前に山スキーを始めたころに登っていた境ノ沢からルートでN型山岳会の面々と登ったことがある。
 小雪とてなかなかに厳しき藪を手を使って登ったはいいが,もはや引き返すことはできない。
 何とか1070mの林道まで登って帰ることにした。
 ところがである,そのあてにしていた林道はもはや林道ではなくなっていた。
 さらに言うならばそれは廃道,特に正確を期すならば自然に帰ったただの藪斜面に帰していた。
 今でもN型山岳会では「博士山死の藪スキー行軍」と語り継がれているらしい。
 http://www.yuuhou.com/sankou2020/200301hakase/200301hakase.html

 そこで,この黄金沢ルートこそは博士山本峰へのゴールデンルートである!
 博士山本峰を踏まない者は全日本山スキー学会から博士号を付与されることはない!
 〇〇人嘘つかない!
 といささかオレオレ詐欺のような口上で誘って再びN型山岳会の面々と突撃となった。

 歩き始めから予報通り青空が広がっている。
 まずは長ーい林道をひたすら歩く。
 締まった春のような雪で,ラッセルはない。
 日陰にはかろうじて粉っぽい雪がところどころ残っている。

 
 【長ーーーい林道の様子】

 いつの頃か標高970m付近にあった橋は落橋していて,その後は左岸側の杉林を巻いて再び左岸側に付けられた林道に出ていたが,本日はなんと雪をつないで対岸の林道に渡れそうになっている。
 杉林経由で行ったほうが確実であるが,もはやこんな機会はありそうもないので,落橋後初めて対岸に渡って進む。

 
 【970m付近の落橋した橋の跡】

 
 【雪をつないで対岸の林道に渡る。】

 いくつかのヘアピンカーブは当然ショートカットして行く。
 人は果たして楽かどうかも分からないがとりあえず短絡できるところはなぜかショートカットするのである。

 
 【何か所かの林道カーブは当然ショートカット】

 その長~い林道を2時間も歩くとようやく林道というよりも登山道という雰囲気になってくる。
 標高1300m付近で,その道型もそれまで常に林道の下にあった黄金沢とほぼ一体化する。
 
 【右手に王博士を見ながら登る。もはやどこでも登り放題】

 どこでも登り放題となるが,道型に導かれるままに登っていく。
 どうもいつものルートよりも左岸側に寄り過ぎていると思ったが,元気な若人隊員はどんどん登っていく。
 このままだと雪庇のできている尾根に登りついてしまうことになるので,しばし右寄りに登るよう修正したが,結局琵琶首からのルートで至る1476m標高点と本峰を繋ぐ尾根に出る。
 
 【若人は力が余っていて、何故か急坂に向かって進む。】

 
 【結局、枇杷首から登る1476m標高点と本峰をつなぐ尾根に出る。】

 
 【本峰を望む。】

 
 【本峰を望む。】
 その尾根に上がると風もあって少々寒いくらいだったが,山頂に至るとそれほど風も無く快適に昼を過ごすことができる。

 
 【風も無く快適】

 帰りは,黄金沢源頭を滑り降りる。
 ブナの林を滑り降りる。
 滑り降りるが,楽しい滑りは悲しいかなあっという間に終わる。

 
 【楽しい滑りはあっという間】

 
 【滑る!】

 そのまま沢床を滑り降りようとしたが,深く落ち込んだところがあったりして,これは難しい。
 仕方なく登りのトレースに合流する。
 ここからは,ほぼトレースを外さないように滑る。
 外してもいいが,トレースを外すと滑らないのである。

 
 【登りのトレースに合流】

 
 【後はトレースを外さないで滑るだけ】

 帰りの落橋部分は,沢を渡らず杉林を滑り降りて再び林道に出る。
 その先は,いよいよ本格的な林道である!
 トレースを外さなくてもなかなか滑らない。
 太ももが泣き言から悲鳴をあげる頃,ようやく登山口にたどり着く。
 やれやれ。

 久しぶりの博士山本峰に立つことができた。
 同行の隊員のおかげで黄金沢経由で本峰に立つことができた。
 この頃はどの山に行ってもこれが最後かなと思う。
 黄金沢も最後のご奉公となるのであろうか。

 2時間の林道歩きを気にしなければ,最短で本峰に立てる。
 自分の頭でルートを考えて山に登り,ついでに帰りはスキーで滑り降りる。
 登山スキーの王道である。
 難しいところが一切なく,初心者にもおすすめできる。
 黄金沢ルートは正に「ゴールデンルート」なのである。
 嘘つきの〇〇人嘘つかな~い!